ROMA~モノクロの映像美
(アップリンクのHPより)
アップリンク渋谷で上映中の『ROMA/ローマ』をみた。これは映画館でみる作品だと改めて感じました。
映画は、政治的混乱に揺れる1970年代のメキシコシティ・ローマ地区を舞台に、とある中産階級の家庭に訪れる出来事を、若い家政婦の視点で描いている。
全編モノクロで撮影しているが、こんなにも鮮やかに描かれているのには驚きます。
アルフォンソ・キュアロン監督自ら撮影監督も兼任しており、6K 65mmシネマカメラ「ARRI ALEXA 65」で撮影された緻密な黒白映像への拘りが所々に感じられる。
登場する子供たちのなかに少年時代の監督が存在している。主人公のクレオは監督自身が育ててもらった家政婦がモデルだろう。子供たちからみた家政婦への温かい眼差しに満ちている。クレオを演じた女優は、素人で幼稚園の教諭だそうだ。とても素敵な表情をしている。
サウンドは日常の生活音をさりげなく挿入している点も興味深い。
音楽による過剰な演出はいらない。
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