アレクセイ・ゲルマン監督

国立映画アーカイブでの上映企画『ロシア・ソビエト映画祭』に行った。

当日の上映作品は『フルスタリョフ、車を!』(1998年/フランス・ロシア/146分)でした。監督は『神々のたそがれ』(2013年) のアレクセイ・ゲルマン氏である。

映画は、反ユダヤ主義が台頭する1953年のロシアで、国家の企みに巻き込まれる脳外科医の数奇な運命を描いている。

独特で異様なる内容は観る人を混沌へと導いていき、登場人物の不思議な行動や音響によりどんどん引き込まれてしまう。緊張感のなかに断片的なユーモアがあり一瞬緊張が緩む。

監督自身である少年(たぶん)の目を通じて、この時代のロシアという国の異様な空気感を表現している。

黒白フィルムを用いた長回しの撮影手法も面白い。8月5日(日)に再度上映されます。 

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