小津の色

国立映画アーカイブ(旧:東京国立近代美術館フィルムセンター・東京都中央区)で開催中(4/10~4/22)の 『 映画を残す、映画を活かす。』へ行って来ました。

国立映画アーカイブ開館記念の企画上映第一弾ともあって力が入った内容です。私が行った日は、小津安二郎の『彼岸花』(1958年・121分・35mm・カラー) と 野田高梧が8ミリに収めた『彼岸花』撮影風景(8分・35mm・無声・カラー) が上映された。

「彼岸花」は、小津監督初のカラー作品です。 よく「赤(朱、紅)」に関しての議論がありますが、赤以外にも空の「青」やその他の色にも配慮して総合的にフィルム「アグフアカラー」を選定したのではないかなと感じました(個人の意見です)。

私が使用しているフィルム「WITTNERCHROME 200D(原反はAgfa Aviphot 200D)」に引き継がれているかと思うと考え深いものがありますね。 

小津監督の色への拘りも凄いですが、小道具の使い方や計算された構図など大変参考になります。シナリオは野田高梧(脚本家)によるもので、その後も「秋日和」(1960年)、「秋刀魚の味」(1962年)と小津監督との共作が続きます。

出演者の華やかさがカラーフィルムに相応しい作品でした。

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